看護ケアの質評価・改善システム 一般社団法人 日本看護質評価 改善機構

一般社団法人 日本看護質評価
改善機構 代表理事 上泉 和子

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ご挨拶

 病院における医療サービスの質保証、質改善については、近年ますます関心が高まっています。

 患者の権利尊重とその時代的背景、医療事故に関する新聞報道などによって、医療に対する社会の厳しい批判が行われるようになり、特に医療サービスの提供を 中心的に担っている病院施設は、積極的に質改善の道を模索し始めています。特に看護サービスの質は、患者の回復に大きく影響しており、一人あたりの看護師 の数が多いことや訓練を受けた質の高い看護師がいることは、医療事故の回避、手術後の合併症の予防、回復の早さなどに関与するといわれています。

 「Web版看護ケアの質評価総合システム」は、1993年に開始された「看護ケアの質評価に関する研究班」によって開発された看護ケアの質評価ツールを自己評価版に改変したものを用い、 インターネットのWebサイトから直接評価項目(質問)に回答していただいて、評価結果を病棟単位および病院単位でフィードバックするシステムです。

 研究によって抽出された看護の質を決定する重要な要素毎に評価項目が設定されており、「構造」、「過程」、「結果」という質評価の概念枠組みを採用しておりますので、分析の結果を「改善」につなぐこ とができます。これは、看護ケアの質を評価するだけではなく、質改善(QI ;Quality Improvement) を強く意識したプログラムです。

 入力していただいたデータはデータベースに蓄積され、統計処理されたあと、看護ケアの質を改善するための新しい情報として分析し、公表、提供されることがあります。

看護QI研究会について

 看護QI研究会は、1993年の「看護ケアの質評価基準に関する研究」(主任研究者:片 田範子)に端を発し、看護ケアの質をあらわす評価指標の開発、第三者評価型システムの洗練を行い、2003年からは Web版での自己評価ツールの開発と洗練を行いました。

 現在は、「Web版看護ケアの質 評価総合システム」を用いた看護ケアの質評価とフィードバック事業と、引き続き看護ケアの質に関する研究を行っています。

一般社団法人日本看護質評価改善機構について

 看護QI研究会は、2014年2月法人化し、一般社団法人日本看護質評価改善機構となりました。
 「Web版看護ケアの質 評価・改善システム」を用いた評価事業は、看護QI研究会から引き継ぎ、実施しています。

最近の活動

2013年
Dependency relation based feature vectors for classifying nursing-care texts, International Journal of Intelligent Computing in Medical Sciences & Image Processing, Vol.5, No.1, pp57-66, 2013
2012年
Nursing Quality Related to Medical Incidents Fifth International Conference on Emerging Trends in Engineering and Technology,116-119

Feature Definition using dependency Relations between Terms for Improving Nursing‐care Text Classification Fifth International Conference on Emerging Trends in Engineering and Technology,110-115
2010年
【看護ケアの質評価・改善システムについて】
座談会 日本における看護の質改善システムを確立するために看護QIシステムにできること, 看護研究,43(5):365-372
看護QI開発の歴史,看護研究43(5),373-376
構造評価, 看護研究,43(5):377-382
過程評価,看護研究,43(5),383-387
アウトカム評価,看護研究,43(5),389-394
看護実践過程のテキストマイニング,看護研究,43(5),395-399
看護QIシステムにおける評価報告書とリコメンデーションの作成,看護研究,43(5):401-405
2009年5月21-23日
39th International Symposium on Multiple-Valued Logic
一般演題発表
「Web-based Nursing Care Quality Improvement System with Fuzzy Recommendation System」
2008年8月22-23日
第12回日本看護管理学会年次大会
シンポジウムⅢ
「看護サービスの評価と展開」

一般演題発表
「Web版看護ケアの質評価総合システム評価項目の因子的妥当性および内的整合性の検討」
「看護ケアの質評価によって抽出されたGood Practic-高得点病棟の構造、過程、結果得点の特徴-」
「Web版「看護ケアの質評価総合システム」における患者満足度評価と構造・過程評価の関連」
「Web版看護ケアの質評価総合システムを用いた看護ケアの評価-インシデント発生率と構造・過程の関係-」
【学会発表等】
2007年8月24-25日
第11回日本看護管理学会年次大会
一般演題発表
「Web版看護ケアの質評価総合システムを用いた看護ケアの評価-構造・過程・アウトカムの関係-
「Web版看護ケアの質評価総合システムを用いた 病棟構造評価の分析」
「Web版看護ケアの質評価総合システムを用いた過程評価の分析」
「Web版「看護ケアの質評価総合システム」におけるアウトカム評価の指標の検討」
インフォメーション・エクスチェンジ
「Web版看護ケアの質評価総合システムを用いた看護の質評価」
2006年8月25-26日
第10回日本看護管理学会年次大会
一般演題発表
「Web版看護ケアの質評価総合システムにおける患者・家族の満足度調査を用いたアウトカム評価の検討」
「Web版看護ケアの質評価総合システムを用いた病棟構造の評価」
「Web版看護ケアの質評価総合システムを用いたインシデント
(転倒,転落,褥創)に関する評価」

インフォメーション・エクスチェンジ
「Web版看護ケアの質評価総合システムを用いた看護の質評価」
【その他】
2007年度
マグネットホスピタル> National Magnet Conference 参加

一般社団法人日本看護質評価改善機構
2014年~

代表理事  上泉 和子
理事    内布 敦子,坂下 玲子,鄭 佳紅,新居 学,
      真鍋 雅史,村上 眞須美,芳賀 邦子
監事    片田 範子,南 裕子